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ヘッディング 3

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基本情報

Late Edo

 信濃国川中島での上杉(うえすぎ)謙(けん)信(しん)と武田(たけだ)信(しん)玄(げん)の対決は、十二年数度に亘っている。中でも永禄四年の合戦で、信玄の陣に駆け込んだ謙信が床几の信玄に斬りかかった有名な場面を描いたのがこの印籠。

盛(もり)上(あげ)蒔絵(まきえ)の描法は薄肉ながら立体感に富み、騒乱の背景に主題が浮かび上がって躍動的。微塵の金粉を下地に、蒔絵は金、銀、朱、墨と限られているものの効果的に配色されており、細部まで細やかに蒔絵処理された両者の顔付きにも個性が見出せる。

陣羽織などに施されている文様の表現は極精密でしかも丁寧。金粉を散らし重ねた朱や、馬の体毛の銀の使い方も巧みに臨場感に溢れている。裏は川中島を流れる千曲川か犀川か、謙信に槍を向ける武士を描いて敵陣中に深く斬り込んだ謙信の武勇を鮮烈に表現している。

川辺の蛇籠に処方されている青(あお)貝(がい)や、所々に配された金の切(きり)金(がね)が作品に豪華さを添えている。古満家は徳川幕府に仕えた蒔絵師の名流で、古満休(きゅう)伯(はく)の銘がある。

根付は丸形に仕立てられた象牙に銀磨地強弱変化に富んだ片切彫金平象嵌を組み合わせた手法になる舞踊図。光武(みつたけ)の銘がある。
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